交通違反と弁護士

【軽微な交通違反】

交通違反で捕まる場合、一番多いのはなんでしょうか。 信号無視、スピード違反が上位に入りそうですが、この2つならその場で違反キップを切られて後日罰金を収めることでだいたい解決します。 スピード違反の場合だと物凄く速度オーバーをしていたらあまり簡単に解決とはいきませんが、ほどほどの速度なら講習を1回受ける程度でしょう。 他にも一時停止違反や駐車違反で捕まった場合も逮捕されて留置所で何泊もすることにはならないですし、実刑判決が下される可能性もほぼありませんからたいてい誰の力も借りずに事件は収束していきます。 捕まったばかりで自分で運転したくない、そんな気分じゃないから知り合いに駅まで送ってもらおう、位の助力は請うかもしれないけれどその程度です。 報酬を支払って弁護士の力を借りるほどのことではなく、またその費用や手間に見合うだけの物は得られないからです。 交通違反の対応にも弁護士さんは強いでしょうが、やれることは限られており素人がひとりでやってもあまり違いはありません。 講習を1日受けて罰金さえ支払えばそれで済む事件なら、報酬を支払うだけの仕事がないのでわざわざ優秀な弁護士の力をそこで無駄遣いするのはあまり得策ではありませんし、これは金銭的にも無駄に近いでしょう。 交通違反の中でも罰則の大きい飲酒運転なんかなら報酬に見合う仕事があるのでしょうが、軽微なものなら頼らなくてもオッケーです。

【刑事事件になる交通違反】

では軽微ではなく刑事事件になる交通違反は具体的にどんなものがあるのでしょうか。 じつは決まっており、反則金制度が適用されない違反が刑事事件になります。 反則金制度とはお金で解決する制度で、定められた反則金を納めれば刑事手続きをすることなく解決させてくれるとってもありがたい制度です。 ちょっとした交通違反のたびに刑事事件にしていたらみんな大忙しですし、金銭でその手間を省くことができるのならみんなそうします。 でもちょっとしたことではない、お金では解決できないよという違反には適用されず、それが刑事事件になる交通違反です。 無免許運転と飲酒運転、そして制限速度を30キロ以上オーバーしている場合がそれに該当し、それをしてしまうとちょっと大変なことになります。 それ以外なら起訴猶予にこそあまりなりませんが、悪質でなければ公判請求をされることもなく罰金を支払うだけで終了となります。 もちろんそこには弁護士が大活躍する場所もなく、信号無視の現行犯で捕まって開放された後に反則金を金融機関に振込みにいくだけなので、誰にも相談することなく翌日にはきれいさっぱり忘れてしまえます。 後日談として「先週信号無視で捕まっちゃってさ、罰金を支払ったから今月はお昼ごはん抜きで耐えなければならないのさ。よかったらなんか奢ってよ」と誰かにおねだりするネタに使うかもしれないけれど、そんなもんです。

【交通違反と逮捕】

飲酒運転、無免許運転、制限速度オーバーはそれぞれ単独なら留置所に入れられることもなく在宅のまま処理が進んでいくでしょう。 ですが出頭命令を無視したり捜査の進展に逆らうかのように振舞えば、やっぱり逮捕され留置所で幾晩か過ごす事になります。 そうなっても弁護士のアドバイスに耳を傾け、心を入れ換えて反省すればすぐに釈放されることはあるので「やっぱり弁護士さんてすごいなぁ」と感心せずにはいられない、これはきっとみなさんも思っているでしょう。 逮捕されなくても反省している姿勢をみせるのは大切で、進んで捜査に協力して自分の非を認めることがその後の展開できっといいことが起こります。 それを本人のプライドを深く傷付けずに促してくれる、諭してくれるのが有能で交通違反の刑事事件に強い弁護士で、本当にいろいろとアドバイスをしてくれますから凄く参考にもなるでしょう。 例えば重大な交通違反を犯してしまったから反省をする、なので罰を軽くして下さいという場合一般人は反省の言葉を述べることが精一杯の発想です。 ですが場数を踏んできた弁護士はもっと強い反省の仕方を知っているのです。 「もう自動車の運転はいたしません、あの自動車は処分します」と違反を犯した愛車を中古車ショップに売ってしまう、そして免許証も返納する、なんてアイデアもあるので、それをしてみてはどうかと提案してくれるのです。 そこまですれば「この人は凄く反省しているぞ」と思わせることも容易いですしね。

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